エッセイ 984:続・コロナウイルス関連


本日より新年度が始まった。気候も春の訪れが例年より早い感じで、桜も各地で満開を迎えている。

然しながら、何回も触れたくないが、世界中が未だにコロナ・ウイルス感染から抜け出せずに苦悩を続けている。日本社会もまた先週の緊急事態宣言解除以降に、状況は悪化してしまっている。
東京や大阪等の大都市圏では、連日の感染者数が1週間前を上回り。大阪、神戸では1月以降最大数を更新したりしている。更に宮城、山形など地方に於ける感染者数が首都圏に匹敵するほど拡大しているのは、全く予想外であった筈だ。
これは明らかに政府や専門家の予測以上であり、状況は全く深刻なのではなかろうか。

この段階を如何見るかは難しいが、この傾向がこのまま終わるとは思えない。
その理由は、兵庫県を始め、宮城、山形での感染は、イギリスなどの変異ウイルスによる割合が大きいこと。また、この変異ウイルスの感染力は従来のウイルスより、70以上も感染力が強いとのことである。

こうしてみると、コロナ・ウイルス感染段階としては、現在でも明らかにステージ3になって居り、このまま進めばステージ4に進む可能性は決して低くはないと思われる。

この点では、先週の本欄で述べた通り、政府の見解はやや甘く、対策が後手に廻ったと言われても仕方ないであろう。

政府に要望したいことは、この際更なる感染拡大を防ぐ決定的な対策を講じることである。この際経済対策を多少犠牲にしてでも、感染者数を最小限に抑える手段を講じることが肝心ではないか。
この点では世界中の大都市などが悪戦苦闘の状況にあるが、比較的成功していると思われる都市の例を参考にして、即刻具体策を打ち出して貰いたい。

この事態を勘案すると、この時期に聖火リレーを行うことは、如何にも白々しいが、これ以上は言及を避けることにする。



(令和3年4月1日)