趣味悠々 1002:行動範囲


皆さんも同じだろうと推察しておりますが、コロナの影響で、最近行動範囲が可なり狭くなっております。
特に、趣味に関する行動は、政府が国民に強く求めている所謂不要不急の行動ですので、その為の外出は避けねばなりません。趣味の仲間との交流や交遊会などの大部分が行われませんので、友人と会う機会がめっきり減ってしまっています。

そして、趣味の分野で何かを行うには、通常仲間との交友によってお互いに刺激されまして、新たな創作意欲が湧いて来て、新たな作品制作に取り掛かります。
絵画、書道を始め、和歌、俳句、花、茶会等は、どれも仲間達との交友によって、仲間の作品を知ったり、自作品に関する忌憚のない批評を聞いたりすることが、楽しみなのです。
その結果、新たな制作意欲が湧いてくるのは普通でしょう。

こうした交友会がないと、元気な若者に比べまして、高齢者は更なる孤独感が上昇することはあっても、新たな意欲を掻き立てることは、難しくなるのは自然かも知れません。そして、作品を発表する機会が中止になると、意気が更に衰えてしまいます。

そんなこともあって、私の場合、最近絵を描く意欲が湧いてきません。美しい新緑を見ても、時に瀬戸内の海岸を歩いても、景色には見とれて暫し佇んだりは致しますが、これを絵にしようか、との意欲が乏しいのを感じます。

加齢による意欲の減退をコロナのせいにしても、何の解決にもなりませんが・・・。

前回にも触れましたが、音楽の演奏家等は演奏を発表する機会がないと、練習段階での気合の乗り方が違ってくると思われます。そしてこの期間が、当初の予想以上に長くなっています。
稍々大袈裟に言えば、後世になって歴史的に見ると、このコロナ架によって、世界中の芸術分野での歴史的停滞が観察されるような気が致します。




(令和3年8月26日)