趣味悠々 92音楽の楽しさ


今更、音楽の楽しさを敢えて取り上げるのは、烏滸がましいのですが、下記の事情があるからです。
小生がずっと毎月続けている2か所でのオペラ鑑賞会に参加してくれる皆さん方のオペラ愛好心が少し高まってきたような気がするので、それを考えたりしている為です。

ご承知の通り、多くのオペラの上演時間は、交響曲や室内楽の比べると、少々長いですね。通常、2~3時間は掛かります。従って、オペラを1曲見ようと思えば、「ヨシ、観るゾ!」という気合が要るかも知れません。それが初めての人には、障壁になっていることもあるでしょう。

然し、オペラには名作が多いのです。オペラ独特のオケの響き、アリア、素晴らしい歌手の歌声、演技などが一体になった演奏を見ると、シンフォニーには無い音楽独特の世界とその魅力に引き込まれてしまいます。
音楽は何でもそうですが、一つの曲を2回、3回と繰り返し聴きますと、メロディやハーモニー、リズム等を覚えて、親しみを感じるようになります。
オペラの場合も、同じ曲を何度も観、聴きしますと、歌や芝居があるだけに聴く方も色々感じるところが多くなってきます。
そして、何人もの歌手が出てきます。ソプラノ、メゾ、アルト、に加えてテノール、バリトン、バス等魅力ある歌手の唄う歌はコタエられませんよね!加えて、随所にコーラスがあり、バレエ、ダンスと・・・。それが、2時間、3時間と続くのですから、興味が湧きだすとドンドン深みにはまって行くのです。

そして同じオペラでも、その都度演出が違ってきますし、歌手が変わるので、それらを味わう楽しさが一段と深くなって行くのです。

その深みに嵌まるには、オペラは一流のものを観なければなりません。これはヨーロッパで生まれて進化してきた味わい深く、且つ強烈な文化なので、残念ながら日本人の優れた歌手たちが頑張っても限界があります。一生懸命に演奏しても中々満足できる形にはなり難いのです。これは、外国人に歌舞伎をやらせるのと同じことでしょうか。

そして、オペラはオケや歌手達の他に舞台装置、豪勢な衣装、裏方のスタッフなども大勢必要で、相当な費用が掛かります。従って、入場料が高くなるのもやむを得ないのです。
日本にも外国の歌劇場の歌劇団チームがやって来ますが、入場料がS席で数万円、A,B席でも2、3万円もしますし、関西地方では見る機会も少ないのです。
そんな中で、DVDやBRディスクで、ナマに近い演奏が見られるのは、それなりの価値があると思っております。

最近そんな考えに同感してくれる人が増えてきたように思います。そしてオペラは一人で見るよりも、同好の仲間と一緒に見る方が楽しさが倍加します。

今回はここまでにして、この続きを次回にでも、と思っております。そんな訳で、オペラ鑑賞会は、皆さんと一緒にに楽しむ為に暫く続けて行きたいと思う次第です。



(令和2年2月6日)