趣味悠々 957:大阪なおみ選手


大坂なおみ選手が、全米オープンで2回目の優勝をしました。
実に見事なテニスでした。特に決勝戦では、第1セットを1-6で落として、第2セットも最初にサービス・ゲームを落とした時点では、誰しもがコレではダメか、と.思ったでしょう。
そこからが、彼女の凄い処ですね。サービスが早くてコーナーに決まります。そしてフォアアハンド、バックハンドとも深い処に力強いショットが続きますので、ラリーを続けていても乱れが殆どありません。自滅することもなく、次第に相手を追い詰めて、見事にコーナー深いショットで決めるのですから、相手のアザレンカ選手も「参った!」という感じではないでしょうか。

皆さん御覧の通り、大坂なおみ選手は1回戦から、人種問題で犠牲になった被害者の名を記したマスクを付けてプレイしました。決勝戦まで進む積りで7種を事前に準備していたのも凄いことです。
そして感心したのは、優勝後のインタビューでマスクを付けてプレイした趣旨を聞かれると、逆にインタビューアーにあれを見て如何感じられましたか?との会話は、世界を唸らせたのではないでしょうか。

あの被害者の親族から感謝の電話を貰ったとか。近年の日本人で、世界中が関心を寄せている問題に関して、これ程内容が濃く、力感があるアピールを世界に発信した人は居ないでしょう。
単なる優勝とは違いましたね!!

私は学生時代から趣味としてテニスをやっていました。明治神宮のテニス・クラブのメンバーになって、学校をサボったりして遊びました。正月の元旦にも行った記憶が残っています。その時の友人は今でも元気にしています。
田園調布の田園コロシアムにも出向き、当時のデ杯戦も何回か見ました。加茂、宮城選手の時代です。

当時は、硬式テニスは高価なスポーツでして、大卒の初任給が1万円の時代でしたが、テニス・ボールはイギリス製のスラーゼンジャーでしたが4個入りのカンが1200円もしました。
現在は、近所の運動公園で行われているテニス・スクールなどを見ると、2面のコートでも合計1000個くらいのボールを使っています。
時代が変わりましたね。

これ等を考えますと、この度の大坂なおみ選手の活躍は、将に隔世の感がありますね。拍手喝采です。


(令和2年9月17日)