趣味悠々 965:ベートーベン生誕250年


今頃、こんな表題の文を書くのは、ピントがずれています。
今年の初めから言われていたことではありますが、2020年はベートーベン生誕から250年に当たります。
それを記念して、欧州では勿論ですが、我が国日本でも各地でベートーベンに因んだ演奏会や催物が企画されていました。

誠に残念なことは、この年に新型コロナ・ウイルスが世界中に広がるという惨事が起こってしまったことでしょう。この為に世界中で中止になったベートーベンがらみの演奏会は、数限りがないことでしょう。
指揮者を始め、器楽の演奏家たちも、この思いを込めた演奏の機会が失われることは、思ってもみなかっただけに、悔しいに違いありません。

コロナ感染で、連日昼間に時間が空いた際に、私の場合はたまたま頂戴した文庫本数十冊の読書に時間を割いてしまって、ベートーベンのCDなどを聴く時間を持たなかったことを今頃反省して居ります。

11月の3回、孫が通っている学園で、ベートベンのピアノ・ソナタ「悲愴」を弾いて、それが専門家にも大好評だったことを知って、私は今年が何の年かを改めて思い起こされた次第です。

と、此処まで書いたところで、一昨日の10日にテレビでベートーベン特集があり、交響曲、ピアノ曲を中心の解説を行うのを垣間見て、納得しました。追加として、以下弦楽四重奏曲に関する私見の一部を補足することに致します。

私が学生時代に、仲間達から教えられて、ベートーベンの弦楽四重奏曲16曲を、順番に聴き始めました。そして「これぞ音楽の神髄」と私の脳の中に入り込んで来たのでした。
それを今月から来月にかけて、手持ちのCDをじっくりと味わうことを決めた次第です。
私は、ベートーベン全集で彼の曲のCDは全て持っていますが(弦楽四重奏はハンガリー)、それ以外にも色々持って居ります。
弦楽四重奏曲は、これ以外に曲によって、幾つかの異なる弦楽四重奏団の演奏を楽しんでおります。中期以降の作品はベルリン、ゲバントハウス、ベルグ、ジュリアード等々です。
この16曲は、初期、通期、後期に作曲されましたが、それぞれに特徴があります。そして16曲すべてが、音楽として品格があり、芸術として文句なしに最高のレベルであることに異存を唱える人は居ないでしょう。

素晴らしいすね! それにしても、ベートーベンの存在感は、今後も弱まることはないでしょう。


(令和2年11月12日)