趣味悠々 994:アルゼンチン


ご承知の通りブエノスアイレスは、アルゼンチン国の首都です。アルゼンチン国は大きな国ですが、当時の人口は4000万人程度で、ブエノスアイレスはそのほぼ中央の大西洋側の海に面していて、穏やかな都市でした。人口は400万人くらいでしょうか。
この海岸から、大陸の西にあるアンデス山脈の麓まで、凡そ800キロなだらかな草原が続いています。世界最大級の平原なのです。
一方、遥か北方のアマゾン方面から流れて来るラ・プラタ河が大河で、ブエノスの北側を挟んで、向かい側はウルグアイ国です。首都モンテ・ヴィデオと向かい合っています。

ブエノスアイレスは、英語で言えばGood Air、良い空気という意味ですが、着いてみると、出発した羽田空港の空気とは全く違っていて、非常に広い草原のような空港の空気は、確かに very good、ブエノスアイレス でした。

市とウルグアイとの境を流れるラ・プラタ河の川幅は広く、向う岸迄2キロ位もあってこちらの堤防から見ると水面が銀色に光っていました。ラ・プラタというのは銀という意味です。

現地の日本商社MSKの人が取ってくれたホテルに入り、チェックインです。カウンターのホテルマンもそうでしたが、事務等の作業がのんびりしていて中々進みません。
私が所持していたキャノンのカメラを見て、それを売ってくれ、との事でした。
帰国の時なら、売ろうかと言ったら、値段は日本の2倍くらいでした。商社マンの話ですと、彼はそれをその2倍で売れると読んでいるようでした。

現地通貨ペソがその時、円と同じ程度でした。$1が360ペソです。ホテルマンが宿泊代その他の計算を始めたその時に、ペソ建ての宿泊費をドルで支払う事にして、ドル計算した数字を示したら、ビックリして計算を始めたのです、10分程して終わった計算値が、私が示した数値とピッタリ合ったのを見て、彼は、驚いて私を計算の天才だ、と仲間に説明していました。
それは、36の倍数は、麻雀をやる人なら誰しも簡単に72,144,288と簡単に計算出来るからだったのです。

そして感じたことは、アルゼンチンは全ての事務や仕事のテンポがノンビリしていて、
2分毎にやって来る満員電車に揺られながら毎朝東京に通勤する人間には、時が止まっているように感じられました。時計の針は短針だけあれば十分で、長針は要りません。

このテンポに慣れるのには、暫く此処で生活して慣れて行くしかありません。
先ずは、ホテルを出て、周囲を散策することにしました。
以下は、次回に記します。



(令和3年7月1日)