つぶやき  (155

8月ももう直ぐ終わりです。毎年のことながら、夏の終わりという季節は、一抹の寂しさを感じますね。

子供の時は、夏休みが終ってしまうときのやるせない気持ち、嫌でしたね。残っている宿題もさることながら、もう、暫くは泳げなくなるかと寂しくなり、虫取り、魚とりなどが終ってしまうと悲しくなったものです。

何と言っても夏は、海辺も、服装も、音楽も全てが開放的なのです。この雰囲気が人を陽気にさせるし、積極的に行動させるので、若い男女の恋の大半は、この夏に芽生えるのではないでしょうか。そして、夏の夜には、夕涼みがあるし、花火大会など、独特の楽しみがあるのです。

その楽しさに文字通り水を差したのが、相次ぐ台風上陸による日本各地の水害でした。今年は台風の当たり年ですね。災害地の皆さんは、誠にお気の毒なことです。

それでも、暑さが峠を越し、赤とんぼが舞い始めたりして秋の気配が漂い始めると、過ぎ去って行く夏が無性に恋しくなったりします。あれほど混雑した海辺からは人影がなくなり、もの悲しい雰囲気が流れてきます。真夏の暑い日ざしでさえもが懐かしく思われるのです。

今年の夏は、これにオリンピックが加わりました。それも間もなく閉幕となります。今回のマラソンは、古代ギリシャのマラトンの戦いに因んだコースなので、遠い古代に思いを馳せることになります。女子では野口選手が、見事に栄冠を手にしましたが、男子は如何でしょうか。トップが、仮令日本選手でなくても、歴史を飾るこのレースがどのような展開になって、誰が勝つのか見ものだと思います。

そして、もう一度日本選手の活躍振りを振り返り、閉会式とともに、ある種の感慨をもって、この夏に別れを告げようと思っております。

お陰で素晴らしい夏でした。

平成16年8月26