趣味悠々 856:ディスクを観る、聴く


この様に猛暑が続くと、屋外での活動は思うようには行きません。歳を取るに従って遊びの活動範囲が狭くなるのも止むを得ないことでしょうか。

クーラーの効いた室内で出来る好きなことは、本を読むこと、ディスクを観・聴きすること等です。書物は相変わらずの乱読ですが、知人、親戚などから本が届いたりすると、喜んで読んでいます。今は。山本一力著の「ジョン・マン」の連作です。

一方、ディスクの方は、録画したまま未だ観ていないモノが沢山あります。100枚どころか、200枚かも知れません。その中には、未知のオペラもありますが、多くは何回も見聞しているオペラですが、演奏者、歌手等が異なるものです。観たいと思いながら、サボっていたのですね。
これではいけないと、己の愚かさに気が付いてから日が経ちますが、これを機会に少しずつ、主にオペラのディスクを観始めています。

良く知っているオペラでも、指揮者、歌劇団、歌手が違うと、その味が違っていて面白く、楽しんでいます。ですが、10年ほど前から、ヨーロッパの演出家の多くが、現代的な演出を好んで行っています。
例えば、モーツアルトの「魔笛」や「ドン・ジョヴァンニ」に車が出てきたり、背広・ネクタイの現代風の服装だったりすると、白けてしまいます。
「演出家が勝手に、場面を現代風に変えても、音楽は変えられないですからね!」と小澤征爾さんも言っています。

ヨーロッパでも、ミラノ・スカラ座やNYのメトロポリタンでは、それなりのお金を掛けて
作曲当時の雰囲気を尊重した演出をしてくれています。これですよね!

余り聴いていなかったCDも家で聴く他に、車でも音を鳴らすようにしていたにも拘らず、カーナビの道案内が優先していました。それに捉われずに、頻度を上げて繰り返し聴くようにしています。

近年、時代が色々な形で移り変わっていて、私共の若い時に行っていた遊びが難しくなっていますが、この様に、気軽に昔流の趣味を続けられるのは、有難いことと喜んでいる次第です。


(平成30年8月2日)