趣味悠々 859阿波踊り


私は、踊りとかバレーには基本的にはあまり興味がある方ではありません。特に日本の盆踊りなどは、苦手な方です。炭坑節、東京音頭などは、音楽としても踊りとしてもとても一流とは評価出来ないのです。
特に外国の踊りに比べると、踊り自体に華がなく綺麗ではないし、音楽もリズムが単調で魅力を感じません。

私が感心したのは、矢張り外国での踊りです。
大分昔の話ですが、観ることが出来たリオでのカーニバルが最高でした。これは2月末のカーニバルでリオのメインストリートで夜11時過ぎに始まるが通例です。その数日前からリオの街は、一般の市民達が、街中でサンバを踊り始めます。その時は、宿も取れたし入手困難の席も取れましたので、夕食を済ませた後、夜10時頃から取れた席で出張者の仲間とウイスキーを飲みながら待ちました。待つこと久しく、瓶が空いてしまいました。
踊りのチームが入って来たのが夜中の零時を過ぎてで、眠いのに目をこすりながら、派手な衣装で踊るサンバをみて、その迫力に圧倒されました。あれは、凄いですね!!
年間通した練習を積み重ねて選ばれた各エスコーラ(流派)の踊りは流石に迫力満点で、忘れられません。全部のエスコーラが通過したのは午前4時頃でした。

踊りでは、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの郊外にラ・ボカで生まれたタンゴです。これは将に本場のタンゴで、独特のリズムと華麗な衣装、優雅な踊りには、目を奪われてしまいます。将に一見の価値があります。これは何度も見ましたが、その都度見とれてしまって、その美しさに酔ってしまっていたような気がします。素晴らしいですね。

この他、クラシック・バレーでは、ローマのオペラハウスで見たストラビンスキーのバレー音楽「春の祭典」が凄かったですね!この時始めて本物のバレーを見たのですが、バレー音楽と言うのは、コンサートではなく、バレーを見ながら聴く音楽だということが初めてわかりました。良かったですね。

これらに比べますと、日本の踊りはリズムが単調で迫力に乏しく、見劣りがします。
その中で唯一外国人にも見せられる踊りが「阿波踊り」だと思っていまして、私は未だ生で見たことがありませんが、密かなファンの一人なのです。

今年は、今までの赤字が原因だそうで、徳島市と阿波踊り団体との意思の疎通が上手く行かずに、メインの「総踊り」が何時もの桟敷席のあるメイン・ストリートで中止になりましたね。踊りの団体は、別の普通の道路で踊りましたが、両者の間に生まれた亀裂は埋まりませんでした。

素人の私が言うのも些かおこがましいのですが;
これだけ素晴らしい踊りは人気も高く、「踊る阿呆も見る阿呆」も沢山いるので、是非とも総踊りを毎年実現して欲しいものです。運営を上手くやれば、この程度の赤字は十分解消できるに違いありません。
日本で最高の踊りですし、歴史的な文化でもあります。あの女性陣の和服姿、両手を上げたままの脚の運び、日本では珍しい独特のリズムが素晴らしいではありませんか!腰を曲げた男性陣もユーモラスで愛嬌があります。これ等を失くすことは許されません。
で、来年は事前に十分な話し合いを行って、妥協点を見出して立派な総踊りをメイン・ストリートで是非とも行って、更に阿波踊りの人気を高めて貰いたいですね!
テレビでもジックリ放映して欲しいものです。

多分、大多数の日本人は同じ意見だと思われます。是非実現して下さい。


(平成30年8月23日)